卒論は芭蕉だった。
これで大学に残ろうと思ったくらいの出来栄えだったが、今は伊良部島で旅館の留守番をしている。
芭蕉がバナナのことだとは、島に来てから教えられた。
私は群馬県生まれなので、尾瀬の水芭蕉しか知らなかった。
俳聖松尾芭蕉は、松尾バナナであり、けっこうぶっ飛んだペンネームだったのだ。
もしかして、吉本ばななはそれを真似したのか。
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スペイン語だと、主にプラタノplátanoを使い、普通にバナナbanana と言うところもある。国によっては、料理用の硬いやつとフルーツ食で呼び分ける場合もあるらしい。
それはともかく、ペルーのカハマルカで皇帝温泉に入ったあと、
路上で焼きバナナを買い食いした。
何と呼ぶのか聞き忘れたが、想像するとプラタノアサドplátano asadoか(ふつうは焼肉がアサド)。
黒いのと白いのと、二つの粉をパラパラっと振りかけてくれる。