2021/2/4  Una cafetería
「珈琲」と大書きしてあるだけの小さな店だった。
カウンターに座ったので、マスターの様子が見るともなく目に入ってきた。
まず、私の基準の3倍はあろうかという山盛りの量を電動ミルに放り込んだ。
いやいや4倍はあるな。
数十秒蒸らした。
次の瞬間、ポットのお湯を一気にドバッとペーパードリッパーにぶちまけた。
それでお終い。
細い注ぎ口のポットで、「の」の字を書くように、何回かに分けてゆっくり落とす、なんて教科書通りのスタイルは無視されていた。
   +   +   +
おいおいマスター! この珈琲美味いぜ!
旅に出たら必ず立ち寄る珈琲店だった。
今はもうない。
室内の画像のようです