その日も遺跡に行きました。

昼下がりの帰り路のことです。
30キロ先、チクラヨの街へ戻るミクロ(ミニバス)を拾いました
運転手と、ステップから身を乗り出して行き先を連呼する助手、そして客は私一人。
すると「ちょっと寄り道させてもらうよ」とミクロはあらぬ方角へ。

小道をくねくね登り、着いたところは村外れの一軒家。
子供を抱っこしたうら若い女性が顔を出しました。
「15分待っててポルファボル」と運転手は言い残して彼女と家の中へ。

+   +   +

ふふ、ここはぺルー、分かってるよ、15分で済むわけないもんね。
即断。
ザックを肩に、私はぶらぶらと来た道を引き返しました。