もう一人、重要な人物を忘れていた。
チロテchilote(チロエ島人)のクラウディオだ。
Rucalafという名のお洒落なレストランを営んでいる。Rucalafは当地語で「愉快な家」という意味だ。
クラウディオとは、お互い旅の途次、ブラジルのマナウスで同宿した仲だ。
すこぶる腕の立つ、センスに優れるシェフchefである。
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チロエ島は、プエルトモンとフェリーで結ばれている。
宮古島と伊良部島ほどの距離だが、海峡を隔てただけでチリ本土とは気候も文化も歴史も異なる。
イエズス会士の手になる木造の教会群があり、うろこ状に外壁を張った木造建築パラフィトスpalafitosが水辺に建ち並ぶ。
ロコ貝はじめ海産物の本場といったら、むしろここチロエ島である。
真夏の2月なのに、その日もまたどんよりうすら寒く空が低かった…
アウトドアの画像のようです