ちょうどラオスに行きたいと思っていたところ、宮古島の書店で『ラオスにいったい何があるというんですか?』(文春文庫)を見つけました。
村上春樹の紀行文、ということです。
とりあえず書名のラオスの章と、ミステリ作家A.インドリダソンの故国なのでアイスランドの章を拾い読みしました。
以下、あくまでも個人の所感です。

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2つの章を読む限り、文章に張りがない、筆の乗りがない、つまり、つまらない。
小説家らしいきらめきや輝きのない、まるで『地球の歩き方』のように何も心を刺してくれない、皮相な描写の羅列だった。

小説以外の春樹作品はもともと好きなほうで、これまで音楽や走ることの話など……
と書いたところで思い出した。
『ノルウェイの森』の頃だったろうか。
春樹のメキシコ旅行記(書名不詳)を読み、何が気に入らなかったのかは忘れたが、二度と彼の旅行記には手を付けまいと決めたのだった。

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忙しい作家は自前の旅などしている暇はないし、旅することがそんなに好きではないのかも知れません。
それにしてもなあ。
Facebookに投稿する友人「鄭さんのやられ旅」(©T.SEO)のほうがよほど面白い。