アマカから6km(自転車で25分)
村を棄ててから何年経っているのでしょう。
井戸跡の石積みが、大木の根にすっぽりおおわれて、痛々しいほどに締め付けられています。
石積みの上に落ちた種子がいつしか芽を出し、ジャングルの雨と木漏れ日を浴びて伸び、こんな大きな木に育つまでの時間が経過しています。
20年ほど前に見たメキシコ・マヤ遺跡の光景が蘇ってきました。
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展望台のある牧山の下あたりに「久貝村」はありました。
記録に残る伊良部島最古の集落です。
1310年のこと。浜の近くに宮古島の漁師が仮小屋を建てたのがその起こりとされています。
井戸跡「マキガー」は村の唯一の名残りです。
(「ガー」は井戸の意。「マキ」は地名でしょうか。)
急な斜面を五、六メートル、埋まった井戸の底へ下りることができます。